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みなさん、こんちには。経団連グローバル人材育成スカラシップ第一期奨学生によるブログです。 (写真:松本早希絵、撮影場所:マンチェスター・St Albert Square)

2期生ブログ発足!

2期生ブログが発足しました。つづけてお楽しみください。 (写真:藤川ともみ、撮影場所:ニュージーランド)

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2期生ブログが発足しました。つづけてお楽しみください。(写真:岡本美久仁、撮影場所:UCSB)

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経団連グローバル人材育成スカラシップとは?(写真:桑田沙耶、撮影場所:ペンシルバニア大学)

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奨学生たちが提出したレポートを一部公開しています。(写真:橋本恵美、撮影場所:アルバータ大学)

2013年8月12日月曜日

第2期生ブログ発足


経団連グローバル人材育成スカラシップ2期生のブログが発足しました。




わたしたち1期生の留学は終了しましたが、2期生の留学はまだはじまったばかり。
留学を考える皆さんの参考にして頂ければ幸いです。


これからも沢山の若者が海外へと飛び立っていく事を願っています。



奨学生一同




留学にかえてデモについて振り返ってみた

トルコ・ボアジチ大学への留学から帰国した片山風人です。

帰国して1ヵ月半。何事もなかったかのように大学では研究室に通い、何事もなかったかのように部活に復帰して日々を過ごしていると、デモの中慌ただしく帰国したあの日がなんだか嘘みたいです。


日本でも大きく報道されたトルコでの反政府デモ。この留学を振り返るのに換えて、あのデモについて振り返ってみました。

異常はまずSNS上に現れました。警察が無防備な市民に対して放水している写真、放水に吹き飛ばされる男性、煙に覆われたタクシム広場、ガスマスクをつける多数の警官、グロテスクな血を流す市民の画像、映像。センセーショナルな写真と映像でタイムライン上が埋め尽くされたのです。大学では期末の真っ最中。試験勉強の最中のヒマつぶしという名の現実逃避をするつもりだった私は、少々気が滅入ったのを覚えています。その後デモは激化し、一度は収拾がつかないのではないかと不安になるような状態となりました。私の住んでいた街でも戦意を鼓舞するようなクラクションや鍋を叩く音が鳴り響き、異常な空気になっていた事を覚えています。現在でも小規模なデモは未だ続いているものの、あの頃と比べると落ち着いているようです。

デモの流れを簡単にまとめると
タクシム広場に隣接するゲジ公園開発反対の座り込み
→エルドアン首相の指示を受けた警察隊が放水によってデモ隊を強制排除
→SNS等に怒りの投稿(そして広がる)とデモの呼びかけ
→タクシム広場に多くの市民が集結
→警察の対応も乱雑に。催涙弾も使用し始める。
→いつの間にかデモはエルドアンの政権批判へ。
→一部の暴徒化した市民がバスやパトカー、ATMを破壊する。
→警察も放水、催涙弾の利用を繰り返す。
→街はなんだか騒がしい。イスタンブールのみならず、デモはトルコ全土へ飛び火。

エルドアンに対し、近年のトルコの経済成長の立役者でもありながらその強引さに不満をもつ民衆の我慢が今回の公園開発デモに対する警察の対応で限界に達した。間違っているかもしれませんが、これが私の解釈です。

様々な情報が錯綜し、デモが盛り上がりそして鎮静化していく過程を実際に目にして私が考えなければいけないと思ったのは、メディアのありかた、私たち情報の消費者のありかたでした。例えば、トルコ国内メディアがデモ発生当時この騒動に関して全く触れていませんでした。エルドアンが圧力をかけた結果によるものらしく、政府批判の格好の材料となっていました。そのことを批判するのは100%正しいですが、それでは私たちはSNS等を通して本当の情報を知っていたのか、それは結構あやしいものだと思うのです。

デモ発生当時のCNN International(上)とCNN Turk(下)

私はある程度、マスメディアを信頼する方なのですがたまに不安を感じることもあります。CNN.co.jpのホームページでは、この騒動に関しての記事内でトルコの”首都”イスタンブールという記述がありました。初歩的な間違い。首都はアンカラです。そんな基本的なことすら間違えてしまうメディアを信じますかと言われれば、多数の人が「マスメディアなんか信じられない」と答えるでしょう。なんとなく賢く聞こえるし、実際その疑う姿勢は正しいからです。それでは、友人がシェアした記事や、友人の投稿があったとしましょう。それを信じるか信じないかと言われたら、おそらく信じる信じない以前に「信じてしまう」こともあるのではないでしょうか。だって、友人ですから。落ち着いて考えればどうみてもデマでも、街の雰囲気等にのまれてしまうと、やはり信じてしまうものです。

デマの一つの例としては
「警察は、アメリカ軍がベトナム戦争で使ったオレンジ剤(Orange gas/Agent Orange)という化学兵器を利用して、デモ隊を排除した。完全に狂っている。」

冷静に考えてください。そんな危険なモノ使うわけありません。イスタンブールの普段交通整備とかしながら、勤務中にグダグダチャイ飲んでいるような皆さんがそんなモノを手にしているわけがないのです。実際はただの催涙ガスの一種でオレンジ色のものを、どこかの誰かがオレンジガスだーっと言ってしまっただけの事だと思われます。これ以外にも小さなものから大きなものまで、色々なデマがあったようです。エルドアン側が「デモ隊の中に民衆を扇動しているテロリスト的人物がいる」といって問題になっていましたが、あながち的外れな意見でもなかったのかもしれません。

実際に何が起こっているのか、知るすべはほとんどない。口伝えや、SNSや、いまいち頼りないメディアなどから情報を得るしかないのです。賢い情報の消費者になりましょう。

イスタンブールは日常的に喧嘩を見る事のできる街です。一般論は嫌いですが、総じて彼らは日本人と比べて熱くなりやすい。それが今回のデモを急過熱させた一因でもあるのかもしれません。とりあえず今は、たまに鬱陶しいけど憎めない人々であふれるイスタンブールが、これからも人を惹きつける都市であり続けてほしいと願うばかりです。



トルコ留学というあまのじゃくな選択を正当化するという裏目標のもと、コツコツ続けていたこのブログも今回で最後の投稿になります。筆不精だと思っていたのに一番頻繁に書いてしまったようです笑。トルコ豆知識+内輪ネタみたいなまとまりない投稿ばかりで、誰かの役に立ったのかは分かりませんが、有益な情報のアウトプットの難しさを痛感するとともに、文章書くのも悪くないなと思いました。


これにて一年間の留学ブログを終わりたいと思います。


ありがとうございました。

片山風人


2013年8月7日水曜日

交換留学の振り返り-専門分野、英語力、社会経験それぞれについて-

木原です。こんにちは。最後に更新してから3か月以上たってしまいました。

5月上旬にカナダ・ブリティッシュコロンビア大学への留学を終了し、一度帰国した後、7月からスイスのチューリッヒにあるスイス連邦工科大学チューリッヒ校のグローバルオフィスで3か月間の予定でインターンとして働いています。9月末までこちらにいる予定ですが、このインターンはこのブログの主旨とは関係なくなってくるので詳しく書くことはやめておきます。前回の更新でブログを終わるのはあまりに中途半端で、留学の総括をしたかったので、大変遅くなりましたが、振り返って留学のまとめを書きたいと思います。

留学の目的は1.専門分野を深める 2. 英語力を高める 3.社会経験を積む の大きく3つに分けられました。

1点目の専門分野に関しては、目的はある程度達成されたのではないかと考えています。

私の専攻は社会学で、その中でも国際移住ということに大変関心を抱き、移民大国のカナダのバンクーバーという街でたくさんの移住経験者に出会いながら国際移住や多文化社会の枠組み等についてさらに学べたのはとても実りのある経験でした。移民に関係する授業ではレース(人種)、エスニシティ(民族)やネーション(国民)とはいったいなんなのだろうかという根本的なことから、レース、エスニシティと職業、居住地、宗教等の交錯するテーマに体系的に触れることができました。

国際移住は様々な学問分野からアプローチできる現象だということをカナダに留学後に改めて認識し、移民の歴史のコース等の社会学以外の授業をとったことで社会学のコースの履修が予定より少なくなってしまったことは残念でしたが、逆にいうとより包括的な視点から勉強ができよかったともおもっています。

2点目の英語力の向上については前回の投稿で詳述したのですが、具体的には留学終了時にTOEFL ibt115/120点が目標でした。結論からいうと帰国直後の6月に受験した結果、112/120(Reading 30/30: Listening 30/30: Writing 28/30: Speaking 24/30)でスコアとしては伸びたものの目標には3点届きませんでした。

目標には届かなかったもののこのスコアがあれば英語圏のどの大学院でも基本的にはいけるので、自分の中ではレベルアップできたのではないかと思っております。UBCにはいろいろな国からの留学生がおり、リスニングに関してはほぼネイティブと同じレベルでいろんな国のアクセントをもった英語にも対応できるようになったのではないかと思います。リーディングもかなりの速度で難解な論文等までも読めるようになり、UBCの学生の平均くらいとは読む能力は同じくらいにはなれたかと思っています。昔から苦手だったアウトプット(ライティングとスピーキング)はまだ少し苦労している感じがありますが、毎日の課題をこなしたことで随分と向上したのではと思っています。

未だに大きな問題を感じているのは公の場で大多数に話さなければならない時です。(これは必ずしも英語力だけの問題ではないのですが、)もう少し活動範囲を広げて公の場で話すことが求められるような機会をつくっておけば英語でのパブリックスピーキングやプレゼンテーションの能力は伸びたのではないかと思っています。実際、ディベートクラブや、演説クラブに入ってトレーニングするといった方法で英語力・スピーチ力を伸ばそうとしていた友人達もいたので、これから留学するという方は参考にしてみてください。

3点目の社会経験という点ではほんとにたくさんの友達や機会に恵まれました。
特に家をシェアしたフランス、カナダ、メキシコ、ベルギー、オランダ出身のルームメイトたち5人それぞれとの出会いはとても大切なものとなっています。留学中の人間関係はルームメイトとの関係がベースだったといえるくらい仲がよく付き合うことができ、先々週末は、スイスにいる機会を利用して週末にフランス人のルームメイトのフランスの実家まで遊びにいってきました。

また2学期には授業の一環としてバンクーバーへのアジア系移民に関するショートドキュメンタリーを作成するというプロジェクトに関わり、カナダへ移住してきて働いている方々の生活に直接触れられたのはとても大切な経験となったように思います。また一緒にプロジェクトを動かしていたグループメンバー5人も全員がアジア諸国からの移民1.5(10代前半以前に移住してきた人たち) 2世で、彼らと一緒に働く中でバンクーバーのアジア太平洋地域との人的ネットワークによるつながりを体感する貴重な機会ともなりました。

さて、3点を簡単に振り返りましたが、多少の課題は残るものの、満足できる留学だったと思います。留学中に決められると考えていた進路についてはまだまだ検討中なのですが、留学を通してもっと勉強したいという思いがさらに強まったので、大学院への進学をメインに考えています。

最後に、この場をかりて、カナダへの留学を経済的にサポートしてくださった日本経団連、特に奨学金の事務局の方々に感謝したいと思います。もしこのブログを読みながら交換留学を考えておられる方々がいましたら、返済不要の素晴らしい奨学金ですので、ぜひ応募されることをおすすめします。